バックテストの重要性とは?勝てる戦略かを見極める第一歩

バックテスト は、「その戦略が本当に通用するのか?」を見極める第一歩です。
この記事はこんな方に向けています
- テクニカル指標を試してみたけど、実際に勝てるか不安な方
- バックテストに興味はあるけど、プログラミングに苦手意識がある方
- TradingViewのプリセット戦略って何?という初心者の方
- 自分のトレードルールが過去に通用したのか確かめたい方
- まずは簡単に、テンプレ戦略で検証してみたい方
この記事では、 TradingView を使って誰でもすぐに始められる バックテスト のやり方を、初心者目線で丁寧に解説しています。
実際に筆者が行っている手順や、カスタム戦略へのステップアップ方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
なお、「そもそも バックテスト って何?」という方は、こちらの記事も参考になります。
【超便利】TradingViewのプリセット戦略を使えばすぐ試せる!

- インジケーターは表示できても、**実際に儲かったの?負けたの?**までは分からない…
- 「バックテスト」できたら、過去チャートで戦略の効果を確認できます
- でも「プログラミング」と聞くとちょっと身構えますよね?
安心してください。TradingViewには最初から使える バックテスト 用のプリセット戦略が用意されています。
使い方はとっても簡単:
- チャート上部の「インジケーター」ボタンをクリック
- 検索欄に「Strategy」と入力
- 「Built-ins(組み込み)」の中にあるストラテジーを選択(例:MACD Strategy, Moving Average Cross Strategy など)
すると──
- 自動で売買シグナルが表示される
- チャート下部に「ストラテジーテスター」が現れ、損益や勝率が一目瞭然!
📊 たとえば「 MACD Strategy」なら:
MACD がゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売るというシンプルなルールでシミュレーションしてくれます。
自分に合ったトレードルールを作るためのコツやポイントを解説したこちらも参考にしてください
【Pine Script入門】自作ルールでバックテストする方法

プリセットはあくまで「例」です。
「もっと条件を変えたい」「自分のルールで検証したい」…そんなときに登場するのが、** Pine Script (パインスクリプト)**です。
Pine Script
は、
TradingView
専用の軽量スクリプト言語。
「戦略の条件を自分で書いて、自分だけの
バックテスト
」ができます。
たとえば:
//@version=5
strategy("移動平均クロス戦略", overlay=true)
shortMA = ta.sma(close, 10)
longMA = ta.sma(close, 30)
if ta.crossover(shortMA, longMA)
strategy.entry("Buy", strategy.long)
if ta.crossunder(shortMA, longMA)
strategy.entry("Sell", strategy.short)
で、「短期移動平均が長期を上抜いたら買い、下抜いたら売り」という戦略を バックテスト できます。
「短期が長期を上抜いたら買い」といった、シンプルなルールをベースにしています。
パッと見はプリセットと代わり映えしませんが、 ここに**独自の条件を加えていけば、**本格的な自作ストラテジーが作れます。
「もっと細かく条件を設定したい」「自作の
インジケーター
を作ってみたい」──
そんな方にはこちらの
Pine Script
入門記事もおすすめです。
勝率や損益を見える化!ストラテジーテスターの使い方

カスタムでもプリセットでも、結果は同じように「ストラテジーテスター」から確認できます:
たとえば、以下のような情報が自動で表示されます:
- 総損益や勝率、最大ドローダウン:
- トータルでどれくらいプラス(あるいはマイナス)になったか、勝ちトレードの割合、最大の含み損幅などが数値で確認できます。
- 各トレードの詳細データ:
- エントリーとエグジットの価格、タイミング、損益などが1件ずつ表示され、「このルールはどこで躓いたのか」まで検証できます。
- パフォーマンスグラフ:
- 損益の推移をグラフで視覚化。ドローダウンのタイミングや収益曲線の安定性なども一目で把握できます。
これらの情報をもとに「この戦略は実用レベルか?」を判断する材料になりますし、改善のヒントも得られます。
筆者は“ざっくり感触チェック”に活用しています

筆者自身、最初は
TradingView
の**組み込みストラテジー(プリセット)**を使って、
「このアイデア、過去で機能してたのかな?」とざっくり確認しています。
たとえば:
- 「MACD Strategy」でエントリータイミングを見たり
- 「Moving Average Cross Strategy」でゴールデンクロス戦略のざっくり損益をチェックしたり
チャート
に表示された損益カーブや
勝率
のグラフを見て、
「いけそう」と思ったら、そこから本格的な検証に入っていきます。
感触が良ければ、さらに深掘り検証へ
- TradingViewの(要有料プラン)で、データをローカルに書き出す
- 自作のバックテスト環境で、より細かい条件で再検証する
- 出来高や時間帯などの条件を追加して、フィルターをかける
このように、
TradingView上でまず感触をつかむ → ローカルで本格検証する
というのが、筆者の基本スタイルです。
ローカルに移らなくても TradingView の無料プランでも 出来高 や時間帯などの条件を加えたストラテジーは実装可能です。
有料プランなら過去データの期間や機能がさらに充実します。
TradingViewでできる!テンプレ活用から本格カスタム戦略まで

Step 1
- プリセット戦略でざっくり損益チェック
- → 「MACD Strategy」などを使って、勝率・損益カーブ・ドローダウンなどをざっくり確認。
Step 2
- 条件を変えて検証パターンを比較
- → 期間を変更したり、別のプリセットを試したりして、どの条件で安定するかを比べてみる。
- → ストラテジーテスターで数字とグラフを確認。
Step 3
- Pine Scriptで自分ルールをカスタム
- → たとえば「特定の時間帯だけ取引する」や「出来高が多いときだけエントリーする」など、独自ルールを追加。
- → カスタム戦略もストラテジーテスターで検証可能。
といった形が
TradingView
上での基本的な検証ステップです。
まずは無料プランでも十分に試せるので、気軽にスタートできます。
TradingView の有料プランなら、 バックテスト 可能な過去データの期間が拡張され、
アラート機能や複数 チャート の同時表示なども利用できるようになります。
より本格的に活用したい方にとっては、有料プランも選択肢のひとつです。