公開日時:2025-05-21 更新日時: 2025-06-17

システムトレードとは?裁量トレードや自動売買との違いや特徴をわかりやすく解説

失敗から学んだ、システムトレードという選択

トレード中に「暴騰に飛びついて高値掴み」「損切りをためらってズルズルと評価損拡大」…そんな経験は多くの人が一度はあるでしょう。
筆者自身もそうした感情に左右される取引で数多くの失敗を経験してきました。
そうした中で辿り着いたのが、「ルールに従う」ことを徹底したシステムトレードという手法です。

この記事はこんな方に向けています

  • システムトレードの基本をやさしく理解したい方
  • 裁量トレードとの違いや、それぞれのメリット・デメリットを整理したい方
  • 自動売買との関係性や違いを明確に知っておきたい方
  • 自分に向いているトレード手法を見つけたい方
  • システムトレードを実際に始めるための手順や注意点を知りたい方

本記事では、 システムトレード の特徴や活用法を初心者にもわかりやすく解説しています。
あなたに合ったトレードスタイルを見つけるヒントになれば嬉しいです。

 「感情ゼロの取引術」システムトレードって何?

システムトレード は、感情のブレを排除し、あらかじめ決めたルールに基づいて淡々と売買を行うトレード手法です。

人間の感情や勘ではなく、過去のデータや統計に基づいたロジックによって エントリー や決済を判断するため、安定した運用が目指せます。

裁量トレード のようにその場の判断に悩むことがなく、再現性の高いトレードが可能になるのが大きな魅力です。

「勝ちパターンを仕組みにする」ことで、相場のノイズや自分の気分に左右されない、機械的で合理的な取引が実現できます。

このように システムトレード は、再現性と安定性に優れた手法です。

勝ちパターン(ルール)作りの第一歩はバックテストから

ルールを検証せずに運用すると、ただの思いつきで損失リスクが増える恐れがあります。

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裁量トレードとシステムトレードの違い

では、よく比較される 裁量トレード とは何が違うのでしょうか?まずは両者の特徴を表で整理してみましょう。

裁量トレードとは

トレーダー自身の判断によって売買のタイミングやポジションの方向を決定するトレード手法です。
チャートの形状、時合、経済指標の発表など、様々な情報をもとに「今は買いか?売りか?」を自分で臨機応変に判断してするのが特徴です。

人間の感覚や経験、洞察力を活かすのがこの手法の本質です。
裁量トレードは、人間の判断力と柔軟性が重要となるトレードスタイルと言えるでしょう。

自身の分析力や判断力、そして経験に基づき、より柔軟な取引を行うことができる一方で、
感情的な取引や、市場の急変にうまく対応できない可能性も存在します。

システムトレード

裁量トレード

売買判断

明確なルール

トレーダーの判断

実行方法

手動 or 自動

手動

一貫性

高い

低くなりがち

感情の影響

受けにくい

受けやすい

裁量とシステムトレードどっちが良い?

裁量とシステム、どちらが優れているかという絶対的な正解はありません。性格や目指すトレードスタイル、管理したい銘柄数などに応じて、適切な手法を選びましょう。

裁量トレードが向いている人

  • 直感で相場を読むのが得意
  • 柔軟な対応ができる
  • 感情に流されにくい自信がある

システムトレードが向いている人

  • ルールに従うのが得意
  • 論理的に考えるのが好き
  • 複数銘柄を機械的に運用したい

ちなみに筆者自身は、 裁量トレード に憧れを抱いています。
あれはまさに“職人技”とも言える領域で、相場観や判断力は長年の経験に裏打ちされたものです。
ある種、トップアスリートが直感的に最適解を選び取るような世界に近いものがあると感じます。

ただ、筆者は「これは自分には無理だな」とすぐに感じました。
相場を前にして瞬時に判断する 裁量トレード は、自分にはどうしても合わない気がしたのです。
迷うくらいなら、最初からルールを決めてその通りに動く方が性に合っていました。

混同しがち?システムトレードと自動売買の違い

システムトレード は、ルールに従って機械的に売買する手法です。  
必ずしも自動化されている必要はなく、手動でもルール通りに発注していればシステムトレードと呼べます。

一方で 自動売買 は、こうしたルールをプログラムに落とし込み、自動で注文まで行うものです。  そのため、自動売買は システムトレード の一形態と考えるとわかりやすいでしょう。

自動売買を始めるには?

自動売買 を始めるには API 対応の証券口座が必須です。
筆者おすすめは三菱UFJ eスマート証券を活用しています。

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ここが落とし穴!システムトレードの意外な弱点

  • 相場の急変や突発イベントに弱い
  • ルールが通用しなくなる「陳腐化」の可能性
  • 自動化にはプログラミングや環境構築の知識が必要になるので多少のコストはかかる

安定・再現性・効率アップ!システムトレードの強みとは?

  • 一貫性のあるトレードが可能
  • 過去のデータでルールの有効性を検証できる
  • 感情に左右されにくい
  • 手間を減らせる(特に自動化の場合)

システムトレード×自動化の可能性

システムトレード は、感情を排し、一定のロジックに基づいてトレードする手法で、手動でも自動でも実行可能です。

裁量トレード の不安定さを解消したい人、再現性を重視したい人や自動化して複数銘柄を運用したい人には特に有効なアプローチです。

ただし、ルール作りや バックテスト 、相場変化への対応などのスキルや知識も求められます。

筆者として感じている一番のメリットは自動化できる事だと考えています。
筆者は完全 自動売買 を採用していますが、最初から自動化する必要はありません。
まずは手動のシステムトレードから始めてみて、ルールがうまく機能することを確認してから自動化に移るのがおすすめです。

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