破綻しないためのリスク管理とロット設計|ケリー基準・バルサラ活用

🧩 「ロットは感覚ではなく、理論で設計する」 理論的な資金管理とロット設計とは

前回までの記事で、指標やパラメーターの最適化、カーブフィッティングの注意点、 ドローダウン への心構えまでを解説しました。 理論的には、十分に優位性のある戦略が作れる状態になっています。

しかし、いくら戦略が優秀でも、資金管理を誤れば一発退場もあり得るのが相場の世界です。 勝率 が高くても、損失が続くと資金が一気に削れてメンタルも崩れます。

「なんとなく少なめに」「自信があるからで ロット を上げる」というアプローチもありますが ロット は感覚ではなく、理論で設計することができます。

この記事では、 「どこまで攻めていいいのか( ケリー基準 )」と「どの程度の守りか(バルサラ 破産確率 )」の両面から、 長期的に生き残るための ロット 設計を解説します。

誰向けの記事？

• トレード初心者で「ロット設計が分からない」方
• 勝てる戦略なのに、ロット調整で資金を削られた経験がある人
• 「もう少しロット張っていたら…」と後悔したことがある人
• 連敗で心が折れた経験がある人
• バックテストや戦略は作れるが、現実の資金管理に落とし込みたい方

この記事を読むと分かること

• ケリー基準で資金に対する最大火力（攻撃力）を導く方法
• バルサラ破産確率で防御力を高めるロット設計の考え方
• 自分の戦略を長く生かすための安全な資金管理の指針

🧩 ケリー基準とは？

ケリー基準 は、資金を最大限に増やすための理論上の最適 ロット を算出する方法です。
単純に「 勝率 が高いから大きく張る」ではなく、 勝率 と損益比を考慮して無理のない資金配分を決める指標です。

💡 誰が作った？

1956 年、ベル研究所の物理学者ジョン・L・ケリー Jr. が、カジノや競馬の「どう賭ければ一番儲かるか？」を研究して開発。
ギャンブル生まれの理論ですが、ウォール街の伝説的トレーダー（エド・ソープなど） も愛用し、投資の定石になりました。

✅️ なぜ信頼できる？

• 数学的に「長期的に資金を最大化できる唯一の割合」と証明済み
• カジノ、競馬、株式、FX…あらゆる賭けで効果実証済み
• ヘッジファンドやプロトレーダーもベースに使用

計算式